ぼくのあお

就活がおわったようです。

夜眠れるような昼を過ごしたい

惰眠を貪っていたら休日の午前中が終わっていた。

 

と、書くと人間あるあるなので特に罪悪感はないが

実際は毎日が休日みたいな人間なのでどうしようもない。休日にダラダラしていいのは平日に頑張った人間だけだ。毎日が夏休み野郎の権利ではない。

 

家の目の前の中学校で運動会をしているらしく

時折派手なピストル音と歓声が響く。

子供たちが一生懸命に生きているすぐ横で僕は一体何をしているんだ。何もしてない。生きてるだけだ。本当に。死んだほうがいい。

 

 

職種をがらっと変えて応募したら会社の方から食い気味で返事が来てビビる。社会から必要とされていないわけではないということは分かっていたけど、必要とされていない方が楽だった。

 

頑張りたいなあ、何かを。という思いだけが強くなっていくので何かを頑張ろうと思う。ひとまず目の前にある履歴書を埋めることと、数学の勉強と、新聞やニュースに触れることだ。

 

アイスコーヒーを入れて部屋のカーテンを開けた。遅すぎる出発だが少しずつ目の前のことを懸命にやって夜にぐっすり眠れるようになりたい。

 

20190523

久しぶりに会った元恋人は相変わらずキスが下手だった。

 

深夜0時に酔っぱらってカラオケに行こうという時点ですでに下心丸出しみたいなものだけど、それに「いいよ」と答えてしまうのだから結局人のことは何も言えない。

 

ハイボールを飲みながら徐々に距離を詰めてくる感じが童貞臭いと思いながら見ないフリをしていた。アップテンポを歌いながら肩に手を回してくる感じが安っぽすぎて僕はこんな男が好きだったのかと過去の自分にびっくりした。恋とはかくも盲目なものか。

 

歯、え、てか、歯、ぶつかってるんですけど。どんだけなの。どんだけ下手なの。

 

こういう場合、抵抗しないことで相手を勘違いさせてしまうということは分かっているのだけど、抵抗する体力を使うのも面倒で結局はその場の流れに身を任せてしまう。僕が悪いのでしょうか。じゃあどうすりゃいいんだ。

 

部屋の終了時間にスッと席を立って出ようとすると「帰らないで!」と通せんぼする姿があまりにも滑稽で笑いを通り越して泣きたくなった。全体的に脂肪がついて、かつて好きだったキュートな顔はもうどこにもない。

 

「どいて。」

 

僕はたいへん非力だが、一言で元恋人を動かすぐらいの力はまだあるらしい。元恋人を一人部屋に残してさっさとビルを出て、目の前でタクシーを捕まえて帰った。その日初めての出費がタクシー代だった。無性に煙草が吸いたかった。

 

 

朝、目が覚めると「昨日の記憶ないんだけど~」から始まるLINEが来ていた。都合がいい。酔っぱらった時だけ電話してきて、酒の力で欲望を満たさんとし、次の日にはなかったことにしようとする。僕のところにそんなのばっかり集まってくるのは僕が拒むことを怠けているからなんだろうか。

 

「怒ってる?」というLINEに僕は短く返事する。

「別に。慣れてるからいいよ。」

 

 

 

20190511

なんか、頑張ってる気がしてたんだけど、よくよく見ればESを出したのは7社で、1社は内定を蹴り1社は三次で落ち1社は筆記で落ちた。これは就職する気が本当にあんのか?って感じだなまじで。

 

とりあえず、ESを書かねば何も始まらないので粛々とESを書くのである。タイトルから内容を推測して紹介文を書け、と言われてまずその小説を書き始めるぐらいには不器用だけど。

20190510

もう限界だ

人には気付かれていないが23年間の人生の中で割といつも崖っぷちにいる。精神的に。

 

今日も居酒屋でハイボールを作りながら

急に涙が出そうになった。

救いようがない。

 

常に騙し騙し生きている寂しさがこうして突発的に爆発するのは珍しくない。深く誰かと繋がりたくて、叫びたくなったが表情はいつものポーカーフェイスである。この見栄っ張りは死んでも絶対治らない。

 

昨日の夜は十代男子に半ばだまし討のように呼び出されて、彼と彼の母親と飲まされるという謎の宴だった。意味が分からない。でもなぜだかこういった呼び出しは少なくないし、酔っ払いからはよく電話がかかってくるようになっている。

 

不思議なことに弱った時に電話する相手と思われているらしい。こんなに情緒が不安定でもプライドだけは高くて見栄っ張りだからそんな事態になっているんだろう。失恋したと、留年したと、恋人と別れたいと、連絡してくる彼らは知らない。

運転免許センターから僕は「気分が落ち込んだ時には運転しないように」と言われていること。検査の結果は「神経質な情緒不安定」だった。

 

友人が第一志望の職に内定をもらい次々と就活が終わるなか、僕はなんの進捗も生まず同じ場所に突っ立っている。今のところ僕を必要としている会社はないらしい。

 

昔から何になるのか楽しみね、適当に就職するなんて勿体ないわよ、と言われてきた。そうやって囁く声は何になれば勿体なくないのかを教えてはくれなかった。期待の言葉は恨んでない。かく言う僕も自分に対しては「もったいない」と思っていて、じゃあどうすればいいのか分からないのだ。

 

年始である

さてさて。年始である。今年の年賀状には107280km/hのよい旅を、なんてキザなことを書いてしまった。心から反省している。

 

107280km/hというのは地球が公転する速度で、私たちはその凄まじい速度で宇宙空間を走る乗り物に一緒に乗り込んでいるという事実になんだか胸がスンととしてしまうのだ。仕方ない。

 

今年もまた、一年の旅が始まる。

 

 

思えば年末年始なんて人間が決めた単なるシステム上の基準でしかなく、そんなものにバタバタするというのはなかなかに滑稽であるようにも見える。それでも、一年かけてこの広い宇宙空間を走ってきた地球が、すごいスピードである座標、人間が年始の旗を立てたある一点を通過する瞬間だと思うとなんだか感慨深くないか。それがたとえ人間が決めた基準であったとしてもさ。

 

相変わらず色んなものがとっ散らかって、いろいろ迷子だけれど、一年に一回はこの広い宇宙のある地点に戻ってくる。そこがニュートラルだ。だから、きっと大丈夫。