彼女は、そして僕は
彼女は素敵な占い師になると思った。
就活のことをダラダラと話していたら、
「でもそれってよなかちゃんが本当にやりたいことじゃないんだよね」と言われた。
見透かされた。
とりあえず分かりやすく掲げた夢を。
僕の願いは昔から1つだったけどその1つだけは誰にも言っていなかったしすぐに叶うとも思っていなかった。だから今は選べるなかで一番楽しそうな道を選んだ。望んだんじゃなくって、選んだ。
彼女はとてもいい占い師になるだろう。
僕は何になろうかな。
興奮冷めやらぬまま劇場から出ると、空気がひんやりとして、予定よりずいぶん早くお祈りメールが来ていた。
そんなに僕が嫌ですか。めっちゃ分かるなあ。