マックで聞いた話の八割は創作
窓ガラスから外が見える席が好きだ。高ければ高いほど、良い。
(バカと煙はなんとやら)
今日も外が見下ろせるマックのお気に入りの席で数学の勉強をしていたら、隣の席に座った四歳くらいの少女が母親に「お母さんがそうなりたいなら、そうすればいいんじゃない」と言っているのが聞こえた。なんでだか分からないけれど、それだけの言葉で、泣きそうになった。たしか髪色の話だったはずだ。なんでだかそれだけのことで涙が出そうだった。もういろいろ限界なのかもしれない。いや、体調が悪かったからだ。
頭がものすごく痛くなって、身体じゅうが痛くて、バイトを休んだ。
今のバイトで休んだのは初めてだ。研究の進捗もない、就職も決まらない、そもそもまともに就活出来てない、でもバイトだけはちゃんとして、お金は稼いでいた。そのバイトもちゃんと出来ない。なんでこうなったんだろう。なんで思うように身体が動かないんだろう。人間としてもうだめすぎて、痛みに耐えながら涙が出てきた。もうこんなのやめたい。
好きな食べ物も分からなくて、テストセンターにログインできない。僕は一体何が好きで、何がしたいんだ。ただ、人並みに生活がしたい。健康で、文化的な、最低限度の生活を。そうだ、僕は、ただ元気になりたいんだ。